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ありがとうはこっちのセリフ

- 「家で暮らす」を支えるのがわたしの日常 -

ホームヘルパー

佐々木　千代里

■ 自己紹介をお願いします！

　養父市出身。大学時代に神戸に出ましたが、卒業後、地元に戻ってきました。養父を出た時には二度と戻ってくることはないと思っていましたが、出てみて、住むには田舎がいいな〜と感じたんですね。

　１６年前からは養父市社会福祉協議会の訪問介護事業所でホームヘルパーとして働いています。仲間と一緒にバイクや登山、マラソンと但馬を満喫しています。

■ ホームヘルパーってどんなことをするんですか？

　介護を必要としている方のお宅に行き、調理、掃除、買い物など家事全般の手伝いや、入浴、排泄などの支援をしています。外出支援も行なっています。できないことを手伝うのではなくできるような工夫を一緒に考え、「やってみよう」という意欲の向上を目指すことを大切にしています。３７名のヘルパー仲間と一緒に３６５日活動しています。写真の襟は本当に私らしいです（笑）。私のいたらない部分を仲間や関わるすべての人に支えてもらい、今があります。

■ 仕事をしていて楽しいと感じる時は？

　私がやっているのって「家で暮らすことを支える仕事」だと思っています。「美味しい」とか「嬉しい」とか、その人が生活していて当たり前に感じる感覚がこぼれると、とても達成感があるし楽しい。「やったぞーっ」と思います。介護の技術を覚えてそれだけを行なうのではなくて、その人その人が生きてこられた歴史を知ることで、必要なことが見えてきます。相手の方を知るってことが一番重要だと感じています。「やっぱり家がいちばんえ～わ～」って言ってもらえたら、やっていて本当によかったなと思います。

■ 介護の仕事は大変というイメージもありますが……

　まったく大変だと感じたことがないんです。私、もう亡くなっちゃったんですが自分のおばあちゃんが大好きで。昔、おばあちゃんは介護を受けていて、介護に嫌なイメージはまったくありませんでした。実際に介護の仕事を始めてからもその気持ちは変わらないです。

　介護で相手に何かをしてあげているという感じがないんです。逆に教えてもらうことが多い。この仕事をしていると、私よりも人生経験が豊富な人たちと出会え、いろいろな人生観に触れて学ぶことが多いです。例えば、ちょっと悩んでいることがあった時に、考えていることをズバッと言い当てられてアドバイスをいただいたとか（笑）。人との出会いを通して学ぶことにこの仕事の魅力を感じます。介護の仕事は大変というイメージを変えていきたいです。皆さんから影響を受けて、私自身、人間力を向上させていきたいなと感じます。

■ 今後の目標は？

　ホームヘルパーは、人の暮らしそのものに関わる仕事です。家族じゃないからできる仕事だなとも思います。生活に寄り添うことで、その人と家族の絆を深め、地域と繋げていきたいです。

　この仕事、これから先もずっと続けます。これまで関わった方に「笑顔に勝る化粧なし」という言葉を教えてもらったことがあります。笑顔で何事にも取り組んでいきたいと思います。